はじめましてのお客さまもそうでないお客さまもこんにちは。

でんすけのかいぬしと申します。

 

海外文学好きのフェア発起人酒井さんから引き継ぎ、海外文学超ビギナーの私と猫のキャラクター“でんすけ”がやんわりと団長をつとめる『はじめての海外文学フェア』も今回で4回目。

(発起人の酒井さんから引き継いだ経緯はコチラ)

今回は前回以上にお客さまと翻訳者のみなさま、取次店トーハンの『ほんをうえるプロジェクト』さま、各書店さま、各出版社さまとたくさんの応援してくださる方々に、もうひとりじゃ立てないレベルで支えられまくっております。

 

このフェアは書店や出版社の垣根を越え、海外文学のプロ“翻訳者”さんから読者さま(特にビギナーさん)へダイレクトに世界の面白い本をオススメしてもらおう!という企画です。

 

最近、海外文学は売れない!とよく聞きますが、みんな海外旅行も行くし洋画も見るじゃない?何で本だけ売れないのでしょう?

 

なーんてカッコつけて疑問を投げかけてみて気付く。

……ねぇ、もしかして私たちも海外文学読んでなくない?

読まなさすぎて自信持って『この海外文学面白いです!』って言えなくなってない?

っていうかもういっぱい出すぎていてどっから手を付けていいのか分からなくない?

 そんな私たちにも翻訳者さんがオススメするこのフェアはいい教材になると思います。

私は一緒にお勉強させていただいてちょっとずつ成長している気がします、たぶん!

 

今回も翻訳者さん達にお願いした選書の条件は1回目とほとんど同じです。

本体価2500円以内であること、今回新しくつくった児童書部門は子どもに向けて、それ以外は大人(もちろんどの年代でも楽しめます)に向けての推薦本です。

大人に読んでほしいYAなどは大人向けの方に入っています。

そうそう、今回はフェアと連動した読書会をはじめました。

その名も『はじめての読書会』

 

どんな読書会かと言いますと、はじめての海外文学vol.2、vol.3の選書の中から1冊選び、その本の翻訳者さんと海外文学好きの書店員さん、出版社の編集さんにその本についてトークをしてもらうというものです。後半はみんなで意見交換をします。

司会は書評家の倉本さおりさん。

場所は外苑前のグローカル・カフェをお借りしています。

読書会の雰囲気は和やかで、発言したい人は発言するというスタイル。

『発言してください!ハイ!そこのアナタ!』とは言われないので人の話を聞いている方が好きなお客さまも安心(?)して参加できます。

 

このイベント、友人の『かいぬしさんって読書会に呼んだら来ます?』の一言に私がビビッたところから生まれました。

私が大学の中の書店に勤めているものですから、よく先生方から『読書会での生徒の発言がよくてさ~』などと聞いていたので、なんとなく“本をメッチャ読み込める人が難しそうな意見交換をするところ”というイメージがへばりついていたのです。

そんなところで海外文学ビギナーの私がトンチンカンなこと言って場がシラケたらどうしよう!

せ、せめて“見学”という制度があればいいのに……。

 

……つくるか(早)

 

ということで私のようにどういうものか分かれば他の読書会にも行く勇気が出そうという人って他にもいるのでは?と思い、フェアのプロジェクトメンバーのみなさんにご相談して実現しました。

本当に新規のお客さまが多く、はじめての読書会第1回、第2回とたくさんの方にお集まりいただきうれしく思っています。

 

最近、本を読むことって、本の中の世界に入り込んでいくように見えて、実は外に出ていくことなんじゃないのかなって思うことがあるのです。

たまたま出逢った本を読み、行ったこともない遠い国の土地や人を想像し、普段考えないようなこと考え、感じる。

それを他人と共有する。

 

知らない・分からないということは恥ずかしいことではないと思います。

私は読んでいて気になったものを調べたら全然違った(笑)なんてこともたくさんありますが、それはそれでいいのでしょう。

分からないことを知ることは楽しいことです。

 

そういう世界を私たちにも読めるように翻訳してくださっているその言語の翻訳者さんに感謝しながら、この楽しみをあなたとも共有したい。

 

それではみなさま、今年も本屋でお逢いしましょう。いい出逢いがありますように。